まず3分で
1on1を始めたのに、部下が『特にありません』で終わる。
これは、話す内容がないとは限りません。
何を話す場なのか分からない、評価に使われるのが不安、周囲に聞かれる、質問が答えにくい、話しても何も変わらない。環境側に理由があることもあります。
厚生労働省の「こころの耳」では、上司が聴く姿勢を持つことや、時間・場所を整えることが、相談しやすさや職場コミュニケーションに関係すると説明しています。
この記事の確認項目と会話例は、公的資料の傾聴・職場環境改善の考え方を参考にしたSeesee Mediaの編集上の整理です。特定の話し方の効果を保証するものではありません。
SIX CHECKS
話せる環境の6項目
1|最初に目的を共有する
業務報告なのか、困りごとの相談なのか、キャリアや働き方の話なのか。
目的が曖昧だと、部下は何を話してよいか判断しにくくなります。
『今日は何を決める場か』『何を話してもいいか』を短く共有します。
2|時間と場所を整える
急な呼び出し、周囲に人がいる場所、電話が何度も入る状況では、率直な話をしにくくなります。
こころの耳でも、安心して話せる時間と場所を確保することが傾聴のポイントとして挙げられています。
LISTEN FIRST
話す前に、聴く
3|質問を詰問にしない
『なぜできなかった?』だけでは、防御的になりやすい場合があります。
『今どこで詰まっている?』『私にできることはある?』『続けたいことは?』など、状況を一緒に整理する質問に変えると、話の入口が増えます。
4|早すぎるアドバイスを減らす
話の途中で結論や助言を出すと、『答えはもう決まっている』と受け取られることがあります。
まず最後まで聴き、理解した内容を言葉にして確認する。必要なら、その後で意見や支援を出します。
AFTER 1ON1
話した後も大切
5|1on1の後に、話したことへの対応を伝える
話した内容が毎回消えると、『話しても変わらない』と感じやすくなります。
すぐに解決できなくても、『確認する』『来週返す』『今回は変えない』など、次の扱いを明確にします。
変えられないことも、理由を説明することが信頼につながります。
6|1on1は診断の場ではない
1on1は、相手の性格を決めつけたり、メンタルヘルスの診断を行ったりする場ではありません。
必要な支援や専門窓口がある場合は、適切につなぐことも大切です。
自社で考える
会話の例|「特にありません」の後を急がない
たとえば「今日は報告ではなく、仕事を進めやすくするための時間です。最近、手間がかかっていることはありますか」と目的を添えて聞く方法があります。答えが出なければ、今すぐ話さなくてもよいことや、後から文面で伝える方法も案内できます。
本人が話したくない私生活まで聞き出す場にはしません。記録や共有の範囲を説明し、対応が必要な内容は誰と確認するかを相談します。何でも秘密にすると約束してから、後で無断で広めることは避けます。
よくある質問
Q. 1on1で沈黙が続いたら、何を話せばいいですか?
無理に埋めず、目的や話しやすさを確認します。仕事で困っていること、続けたいこと、支援が必要なことなど具体的な入口を用意できます。
Q. 雑談だけでもいいですか?
関係づくりに役立つことがあります。ただし、1on1の目的と本人の希望に合わせます。
Q. 部下が何も話してくれないのは信頼されていないからですか?
一つの理由に決めつけられません。時間、場所、質問、評価への不安、過去の経験など複数の要因を確認します。
SOURCE|根拠を確認する
編集更新:2026年10月9日。制度・統計は掲載した資料の対象と時点をご確認ください。