まず3分で
飲食店や食品工場から出る廃食油は、条件が合えば資源として利用されます。
農林水産省の2024年6月の公表資料では、事業者から出る廃食用油の9割以上が専門事業者に回収され、飼料原料のほか、石けん・塗料・バイオディーゼル燃料などに再利用されていると説明しています。近年はSAF原料としても注目されています。
ただし、『廃食油なら何でも同じ』『必ず買い取られる』ではありません。油種、異物、水分、量、回収頻度、保管状態、地域、受入用途によって条件は変わります。
OIL TO RESOURCE
廃食油の出口は一つではない
1|最初に確認するのは、価格ではなく油の状態
同じ「廃食油」でも、フライ油、動植物油、グリストラップに混ざった油脂などでは状態が大きく違います。
まず、何の油か、何に使ったか、水や残さが混じっていないか、どの容器で保管しているかを確認します。
出口を先に決めるのではなく、油の状態を見てから出口を比べます。
2|出口は一つではない
事業系廃食油には、飼料原料、工業原料、燃料、SAF原料など複数の利用先があります。
ただし、飼料利用には安全確保のための条件があり、排出者・受入者間の確認や取扱いが必要です。燃料用途も設備や品質条件があります。
『リサイクルできる』という一言ではなく、どの用途に、どの条件でつながるのかを見る必要があります。
SIX CHECKS
回収前の6項目
3|回収が続く条件を確認する
一度だけ回収できても、日常運用が続かなければ意味がありません。
量、回収頻度、容器、保管スペース、回収車両、地域、店舗数などを整理すると、安定した回収ルートを設計しやすくなります。
少量・遠方・不定期などでは、別のルートが合理的な場合もあります。
4|有価物か廃棄物かは、単価だけで決めない
対価を受け取る取引でも、廃棄物該当性は取引実態等を含めた総合判断が必要です。
価格だけで『これは有価物です』と決めつけず、保管、運搬、受入、取引条件まで確認します。
詳しくは、有価物と廃棄物の違いを「総合判断」から考えるをご覧ください。
CONTINUITY
続く仕組みかを見る
5|自社の場合に確認したい6項目
①油種、②量、③異物・水分、④保管容器、⑤回収頻度、⑥地域。この6点が分かると、候補となる出口を比較しやすくなります。
今の回収ルートが安定していて条件も良ければ、無理に変える必要はありません。
自社で考える
回収を見直す例|一店舗と複数店舗では条件が違う
一店舗の単価だけを見ず、店舗ごとの発生量、保管容器、回収可能時間を並べます。複数店舗の量をまとめて相談できても、実際の回収ルートが長くなれば負担が増えることがあります。店舗間で勝手に集めて運ぶ前に、廃棄物該当性と運搬の条件を確認します。
SAFは持続可能な航空燃料のことです。廃食油の受入先がSAF向けだからといって、すべての油が同じ条件で利用されるわけではありません。用途・品質条件・引渡し後の行き先を確認して比較します。
よくある質問
Q. 廃食油は必ず買い取ってもらえますか?
いいえ。油種、品質、量、回収地域、市況、用途などで条件が変わります。
Q. 廃食油は何に使われますか?
飼料原料、工業原料、バイオ燃料、SAF原料など複数の用途があります。受入条件は用途ごとに異なります。
Q. 今の回収業者を変える必要がありますか?
現状のルートが安定し、条件も合っているなら無理に変える必要はありません。
SOURCE|根拠を確認する
編集更新:2026年10月9日。制度・統計は掲載した資料の対象と時点をご確認ください。