まず3分で
金属が入ったプラスチック、樹脂とゴムが一体になった部品、複数の素材を貼り合わせた製品。
こうした複合材は、単一素材より再資源化が難しくなることがあります。
一方で、環境省は2026年の資源循環支援でも、金属・木材・プラスチック等の複合素材を、回収・選別・再資源化の高度化が必要な対象として例示しています。
つまり『複合材=リサイクル不可』でも、『プラスチックだからそのままリサイクル可能』でもありません。
MIXED MATERIAL
複合材を見る5項目
1|まず、何が組み合わさっているか
樹脂の種類、金属の種類、ゴム、繊維、接着剤、塗装、インサート部品など、構成を確認します。
図面、SDS、製品仕様、製造工程、仕入先情報が手掛かりになることがあります。
素材が分からない場合は、試験や専門事業者への確認が必要になることもあります。
2|分離できるか、できないか
ねじ止めで分解できるものと、樹脂の中に金属が一体成形されているものでは、処理方法が変わります。
手解体、破砕後の選別、比重分離、磁力選別、溶解・化学処理など、技術はさまざまです。
ただし、技術的に可能でも、量や品質、コスト、輸送距離まで含めると実運用に合わないことがあります。
SEPARATION
分離のしやすさが変わる
3|汚れ・付着物も出口を変える
油、接着剤、粉じん、食品残さ、塗料などが付着していると、受入条件が変わることがあります。
『素材名』だけでなく、『どの状態で排出されるか』を写真やサンプルで確認すると話が早くなります。
4|量と形状をそろえると、選択肢が増えることがある
毎月少量ずつ出るもの、製造ロットごとにまとまって出るもの、同じ形状で大量に出るものでは、回収方法が違います。
同一素材・同一形状でまとめられると、選別や再資源化がしやすくなる場合があります。
OPTIONS
出口はリサイクルだけではない
5|確認順は「素材→分離→状態→量→出口」
複合材の相談では、①素材構成、②分離方法、③汚れ・状態、④量・頻度、⑤地域の受入先、の順に整理すると比較しやすくなります。
再使用や部品回収ができるなら、リサイクルより先に検討する価値もあります。
CASE / EXISTING PRACTICE
実際に、金属を含むPE管の「出口」を組み直したケース
ここまでの内容は、複合材全般を考えるための基本です。
一方、Seeseeでは実際に、金属を一部含むPE(ポリエチレン)管について相談を受けたケースがあります。
それまで依頼していた処理先で今後の受入れが難しくなり、新しい出口を探す必要がありました。課題になったのは、プラスチックの中に金属が含まれていることでした。
そこで、「金属が入っているから埋立て」と決めるのではなく、素材構成や状態を確認し、金属を含んだ状態で受け入れた後に分別・再資源化へつなげられる処理ルートを検討しました。
この案件では、結果として埋立処分だけに頼らず、再資源化へつなげる運用を組み立てることができました。
この事例で大切なのは、「同じPE管なら必ず同じ処理ができる」ということではありません。
素材構成、金属の入り方、汚れ、量、地域、処理設備、受入基準などで条件は変わります。実例は「複合材でも、条件を確認すれば別の出口が見つかることがある」という判断材料として扱います。
自社で考える
相談を進める例|写真に、分かる情報を添える
外観写真だけでは内部の金属や接着剤までは分からないことがあります。製品名、分かる範囲の素材、寸法、付着物、毎月の量を添えると、受入先が何を追加確認すべきか整理しやすくなります。SDSがあっても、製品の全構成を示しているとは限りません。
サンプルや分解が必要かは先に相談します。調べるために現場で無理に切断・加熱する必要はありません。受入試験の結果を確かめてから、量や回収方法を含む継続運用へ進めます。
よくある質問
Q. 金属が入っているとリサイクルできませんか?
一概には言えません。素材構成、分離方法、量、汚れ、受入技術で変わります。
Q. 樹脂の種類が分かりません。
図面、SDS、製品仕様、仕入先情報、サンプルなどから確認します。必要に応じて専門事業者へ確認します。
Q. 少量でも相談できますか?
できます。量と頻度を確認したうえで、継続できる出口があるか整理します。
SOURCE|根拠を確認する
編集更新:2026年10月9日。制度・統計は掲載した資料の対象と時点をご確認ください。