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HITO TSUNAGI / 013

古いトランスが倉庫に残っている。PCBはどう確認する?処分までの流れ

古い変圧器・コンデンサーのPCB確認を、安全確認→台帳/銘板→必要な分析→届出→保管→許可運搬→処分の順に整理します。低濃度PCB廃棄物の処分期限は2027年3月31日です。

まず3分で

「昔使っていたトランスが倉庫に残っている」「スクラップ業者に相談したが、引き取ってもらえなかった」「PCBが入っているのか分からない」。

こうした古い電気機器が見つかったとき、最初にやることは“すぐ処分先を探す”ことではありません。

安全に機器情報を確認し、PCBの可能性を整理することが先です。

  1. 見つける変圧器・コンデンサー等
  2. 安全確認使用中は専門技術者へ
  3. 台帳・銘板メーカー・型式・製造年
  4. 必要なら分析採油可能性を確認

低濃度PCB廃棄物の処分期間はPCB特措法上2027年3月31日までです。高濃度PCB廃棄物は全エリアで処分期限が終了しています。

1|まず「触る前」に安全確認

古い変圧器やコンデンサーは、高圧受電設備やキュービクル内に設置されていることがあります。使用中の電気機器の確認は感電リスクがあるため、環境省は電気主任技術者等へ依頼するよう案内しています。

「見つけたから自分で銘板を見る」「自分で開けて油を採る」ではなく、安全確認を先にする。

2|設備台帳と現物を照合する

機器名称、製造者名、型式、容量、製造年などを設備台帳と現物で照合します。配電図もたどり、別置きのコンデンサー、リアクトル、遮断器等がないか確認します。

古い設備は台帳と現物が一致していないことがあります。1台の処分相談ではなく、設備全体の棚卸しとして見る方が安全です。

3|銘板からPCBの可能性を整理する

メーカー、型式、製造年等を確認します。環境省は絶縁油交換が可能な変圧器等について1993年以前を確認の目安の一つとして案内していますが、「1993年以前=PCB確定」ではありません。

メーカー情報や絶縁油交換歴等も含めて判断します。絶縁油封じ切りのコンデンサーについては、環境省が示す出荷時点の汚染可能性の目安は1990年以前です。変圧器とコンデンサーの条件を混同せず、製造年だけで確定しないことが大切です。

4|必要なら絶縁油を分析する

採油可能な変圧器等では、PCB汚染の有無を確認するため絶縁油を採取しPCB濃度を測定する方法があります。ただし使用中機器では安全確保が前提です。封じ切り機器は同じ確認方法ではありません。

使用状態使用中 / 廃止済み
機器種類変圧器 / コンデンサー等
銘板情報メーカー / 型式 / 製造年
分析要否採油可否と専門判断

5|PCBが判明したら、使用状態と届出を確認する

使用中の自家用電気工作物か廃止後の廃棄物かを整理し、管轄の産業保安監督部と自治体へ必要な届出を確認します。使用中だから届出の確認が不要とは考えません。PCB廃棄物は、囲い・掲示・飛散流出防止・混入防止・密封、高温や腐食の防止などの基準に従い適正に保管します。

6|通常のスクラップ処分に流さない

低濃度PCB廃棄物は、環境大臣の無害化処理認定施設または都道府県・政令市の許可施設へ委託して処理します。収集運搬も必要な許可を持つ事業者へ委託します。

処理業者によって受入可能なPCB廃棄物の種類は異なるため、「許可がある=何でも処理できる」ではありません。

  1. 届出
  2. 適正保管
  3. 許可運搬
  4. 認定・許可処分

低濃度PCB廃棄物の処分期間:2027年3月31日まで。 調査、分析、届出、処理先選定、契約に時間がかかるため、早めの確認が重要です。

自社の場合|最初に整理したい7項目

  1. どこにある機器か
  2. 使用中か、廃止済みか
  3. 変圧器・コンデンサー等の種類
  4. メーカー・型式・容量・製造年
  5. 絶縁油交換歴
  6. PCB分析の有無
  7. 届出・保管状況

自社で考える

最初の相談で伝えること

安全に確認済みの台帳や写真があれば、機器の種類、使用状態、製造者、型式、製造年、油の交換履歴、過去の分析結果をまとめます。不明な項目は推測で埋めず「不明」と伝えて構いません。確認のために高圧設備へ近づいたり、自分で採油したりしないでください。

高濃度PCBの疑いがある機器は、低濃度向けの処理先へそのまま依頼せず、管轄自治体等へ速やかに相談します。処分期限が過ぎていることは、処理や届出をしなくてよい理由にはなりません。

FAQ

倉庫にある古いトランスは、自分で銘板を見ても大丈夫?

廃止済みで安全が確保された機器と、通電中・高圧設備内の機器では状況が異なります。使用中機器は電気主任技術者等へ依頼してください。

1993年以前ならPCB入りですか?

確定ではありません。調査対象を考える目安の一つであり、メーカー・型式・絶縁油交換歴・必要な分析等を踏まえて判断します。

PCBが入っていたらスクラップ業者へ出せますか?

通常のスクラップ処理とは分け、PCB廃棄物として適正な届出・保管・収集運搬・処分ルートを確認する必要があります。

次へつなぐ

古いトランスが見つかったときに必要なのは、いきなり“処分すること”ではありません。安全に現在地を確認し、PCBの可能性と必要な手続きを整理すること。 そのうえで、抜油・分析・保管・運搬・処分のどこが必要なのかを分けて考えます。

SOURCE|根拠を確認する

編集更新:2026年10月9日。制度・統計は掲載した資料の対象と時点をご確認ください。

SOURCE / EDITORIAL POLICY

出典と更新について

主な確認先:環境省・低濃度PCB廃棄物早期処理情報サイト等。制度や統計、自治体の取り扱いは変わることがあります。ご判断の際は、掲載した出典と関係機関の最新情報をご確認ください。事実とSeeseeの解釈・問いを分け、分からないことは分からないと扱います。